まだ自分の名前や家のルールを覚えていない犬は、失敗をして叱られるということを繰り返しながら成長していくことになります。しつけをしていく上で叱ることは避けて通ることができないものですが、その際には名前を呼ばないように心がけておくことが大切です。

してはいけない場所で粗相をしたり、大切なクッションなどを噛んだり、愛犬が問題行動を起こすと、つい名前を呼んでしまう人は少なくありません。愛犬が自分の名前を覚えていれば、名前を呼ぶことによって注意をこちらに向けることができます。ただ、名前を呼ばれた後に叱られるという体験を繰り返せば、名前を呼ばれることにネガティブな印象を持ってしまうことがあります。

どれだけ愛情を込めてつけた名前であっても、愛犬自身がその名前を呼ばれた後は叱られるなど、悪いイメージを持ってしまうと名前を呼ぶ度に怯える状態となることは珍しくありません。折角付けた名前を気に入って欲しい、名前を呼んだときは尻尾を振ったり、走って近づいてきてくれるような犬になって欲しいと願うのであれば、叱る時には名前を呼ばないようにしておくと良いでしょう。さらに、悪いことをした時に叱るワードも統一をしておけば、叱られた時に犬が混乱しにくい状態を作れます。

反対に名前を呼ぶようにした方が良いのが、褒める時です。名前を呼ばれた時には、褒められたり、おやつを貰えたり、散歩に連れて行って貰えたりするなど嬉しいことがあると印象付ければ、自分の名前を素敵なものと思って貰いやすくなります。しっかり名前を覚えて貰いたい時は、名前を呼んで振り返ったら褒めるなど、些細なことでも大袈裟に喜び褒めてあげるようにすると良いでしょう。
名前を呼ばれる度に怯えたり委縮したりする状態になれば、犬は幸福感を感じにくい状態になります。迎え入れた愛犬が幸せに暮らして欲しいと考えるのであれば、しつけの際の名前の呼び方にも注意しておくことがおすすめです。